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第59話 それでも朝は来る

Author: 八月 猫
last update publish date: 2026-07-28 11:00:57

朝は、いつも通りに来た。

カーテンの隙間から、薄い光が差し込んでいる。

遠くで車が走る音がして、どこかの部屋のドアが閉まる音がした。

誰かが一日を始めている。

昨日、私が悠斗に別れたいと言ったことなんて、世界のどこにも関係ないみたいに。

私は布団の中で、しばらく目を開けたまま動けなかった。

隣は空いている。

悠斗は、リビングのソファで寝ると言った。

私はそれを止めなかった。

止めたかったのかもしれない。

でも、止めたらまた、何かを曖昧にしてしまう気がした。

別れたいと言った夜に、同じベッドで眠ることは、今の私にはできなかった。
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